「うちの子、ピッチャーをやっているけど投げすぎていないかな?」
少年野球で投手をしている子の保護者なら、一度は心配になったことがあるのではないでしょうか。
【結論】学童野球(軟式)では、1日の投球数は5・6年生で70球、4年生以下で60球までと決められています。さらに2026年シーズンからは、1週間で210球(4年生以下は180球)までという制限も加わりました。ただし、ルールの範囲内でも投げすぎになることはあるので、練習を含めた球数と、ひじ・肩のサインに親が気を配ることが大切です。
この記事では、次のことを分かりやすくまとめます。
- 学童野球の球数制限(1日・1週間)
- ルールだけでは足りない理由
- 投げすぎを防ぐために親ができること
- 見逃したくない「野球ひじ」のサイン
学童野球の球数制限【2026年版】
全日本軟式野球連盟(全軟連)は、学童部(小学生)の投手の投球数を次のように定めています。
| 学年 | 1日の上限 | 1週間の上限(2026年〜) |
|---|---|---|
| 5・6年生 | 70球 | 210球 |
| 4年生以下 | 60球 | 180球 |
※出典:全日本軟式野球連盟「学童部における一週間に係る投球数制限の導入について(通知)」
1週間の制限が加わった理由
これまでは「1日70球」の制限だけでしたが、土日の連戦などで1週間に何度も投げると、合計の球数が多くなってしまいます。全軟連は、障害予防を目的として、2026年シーズンから1週間の上限を設けました。
所属する連盟や大会のルールも確認を
リトルリーグやボーイズリーグなど硬式のチーム、また大会によっては、独自の投球数ルールがあります。お子さんのチームがどのルールで試合をしているか、一度確認しておきましょう。なお、2027年からは同じ試合で投手と捕手を兼ねられなくなる改正も予定されていると報じられています。
ルールの範囲内でも「投げすぎ」になることがある
球数制限は、主に試合で投げる球数についての決まりです。でも、子どもが投げているのは試合だけではありません。
- 試合前のブルペンでの投球練習
- 平日の練習でのピッチング
- キャッチボールや遠投
- 家での自主練習
これらを合わせると、実際に投げている球数はもっと多くなります。日本臨床スポーツ医学会は、小学生の全力投球数を1日50球以内、1週間で200球以内にすることを提言しています。
試合の球数ルールを守っていても、練習で投げすぎていれば負担は大きくなります。「1週間に全部で何球投げたか」という目で見ることが大切です。
投げすぎを防ぐために親ができる5つのこと
① 投げた球数を記録する
試合だけでなく、練習や自主練で投げた球数も、ざっくりでいいので記録しておきましょう。スマホのメモやカレンダーに「試合45球、練習30球」と書くだけでも、投げすぎに気づきやすくなります。
② 投げた次の日は休ませる
たくさん投げた次の日は、投球を休んで体を回復させましょう。自主練をするなら、素振りや体幹トレーニングなど、投げない練習に切り替えるのがおすすめです。
③ ウォーミングアップとストレッチを習慣にする
投げる前の準備運動と、投げたあとの肩・ひじ・股関節のストレッチを習慣にしましょう。体が硬いまま投げると、ひじや肩に負担がかかりやすくなります。
④ 「痛い」と言いやすい雰囲気をつくる
試合に出たい気持ちから、痛みを隠してしまう子もいます。「痛いときは言っていいんだよ」と日ごろから伝えておき、言ってくれたら責めずに受け止めてあげましょう。
⑤ 定期的に検診を受ける
地域によっては、野球をしている小中学生を対象にした「野球ひじ検診」が行われています。チームや地域の連盟から案内があれば、ぜひ受けてみてください。
見逃したくない「野球ひじ」のサイン
成長期の子どもは骨がまだやわらかく、投げすぎによってひじを痛めやすい時期です。次のようなサインがあったら、投げるのを休ませて、整形外科を受診しましょう。
- 投げるときや投げたあとに、ひじや肩が痛い
- ひじを曲げたり伸ばしたりしたとき、左右で動きに差がある
- ひじが伸びきらない、曲がりきらない
- いつもよりボールが投げにくそう、球速が落ちた
痛みがなくても安心できないことも
ひじの外側に起こる障害(離断性骨軟骨炎)は、初期には痛みがほとんど出ないことが多いとされています。痛みが出たころには進行していることもあるため、検診で早めに見つけることが大切です。早く見つかれば、投球を休むことで治るケースが多いといわれています。
※この記事は一般的な情報です。痛みや違和感がある場合は、自己判断せず医療機関に相談してください。
よくある質問
Q. 練習の球数にも制限はある?
全軟連のルールは主に試合の投球数についてのものです。練習の球数は、チームの方針や保護者の管理に任されていることが多いので、試合と合わせて全体の量を見るようにしましょう。
Q. キャッチャーや外野手も投げすぎに注意が必要?
はい。キャッチャーは返球で、外野手は遠投で、思った以上に投げています。ピッチャー以外の子も、ひじや肩の痛みには気をつけてあげましょう。
Q. 家での自主練でピッチングをしてもいい?
試合や練習で投げた日は控えめにして、投げない日にフォームを確認する程度にするのがおすすめです。シャドーピッチングなら、ボールを投げずにフォームを練習できます。
まとめ
学童野球の投球数は、1日70球(4年生以下60球)、1週間210球(4年生以下180球)までと決められています。
ただし、ルールは試合の球数が中心です。練習や自主練も含めた全体の球数を記録し、投げた翌日は休ませる、痛みを言いやすい雰囲気をつくるなど、親ができることはたくさんあります。
子どもが長く野球を楽しめるように、ひじと肩を守ってあげましょう。
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